2021年5月30日日曜日

【故障修理】 高砂製作所 EX-375H 1台、EX-375H2 2台

 ブログ読者様からEX-375H 3台見てほしいとの依頼がありましたので紹介します。
左から375H、375H2、375H2

375HのACは端子なんですね。

いきなりコンセントに繋ぐのは怖いので、実験環境はインバータ経由で電力を供給し安定化電源で400Wに絞りました。

☆ EX-375H

・電圧、電流表示 OK
・Votageツマミ  OK
・Currentツマミ OK
・PRESETボタン 接触不良
・OVPボタン   NG
・OCPボタン   NG
・OUTPUTボタン NG
・無負荷での電圧確認 0~240V OK
・OVPテスト  未実施
・OCPテスト  未実施
・負荷テスト  未実施

裏面はサビサビ。出力端子は少し磨いた状態。
AC入力も錆びていたので磨いてから上記実験をしています。
作業内容
・ボタン4個の交換、分解清掃後軽めの負荷テスト予定。

☆ EX-375H2(仮名 1)

・電圧、電流表示 OK
・Votageツマミ  OK
・Currentツマミ OK
・PRESETボタン OK
・OVPボタン   OK
・OCPボタン   OK
・OUTPUTボタン 不明
・無負荷での電圧確認 0~240V 不明
・OVPテスト  未実施
・OCPテスト  未実施
・負荷テスト  未実施

作業内容
・出力NGの確認。分解清掃後軽めの負荷テスト予定。

☆ EX-375H2(仮名 6)
・電圧、電流表示 NG 電流の10桁が1固定表示
・Votageツマミ  OK
・Currentツマミ OK
・PRESETボタン OK
・OVPボタン   OK
・OCPボタン   OK
・OUTPUTボタン OK
・無負荷での電圧確認 0~240V OK
・OVPテスト  未実施
・OCPテスト  未実施
・負荷テスト  未実施

作業内容
・電流表示の修復。分解清掃後軽めの負荷テスト予定。



【故障修理】 COTEK SK1500-148-PF1 おかわり No.1 その2 故障原因判明!

 迷宮入りかと思われた故障PF1 No.1ですが、無事完了しました。

以下修理履歴
IGBT 全てOKFET 10個OK2個破損 交換
ヒューズ全断 ⇒ 交換
・動作確認するもショートにて安定化電源停止

昇圧回路の事はよく分かりませんが、トランスの前段はFETくらいしかないので、後段の影響かも・・・とダイオード群を調べてみました。

ん? ダイオード群の片側がショートしている。
外してみたところ折れ曲がっているダイオード4本がショートモードで故障
元パーツは3PF8 データシート 3.25A 800V 整流ダイオード
交換パーツ SF38 データシート 3A 600V 整流ダイオード
見比べると少し線が細いが、以前COTEKインバータ用に購入したものなので代替品として使えるはず。
このパーツ熱容量がデカいのでメチャ大変( ;∀;)
そういえば、COTEKのインバータでこのパーツ壊れているの初めてかも。

その後、昇圧回路のテスト、IGBT実装して修理完了。

動作確認
【基本動作】
・メインスイッチ       OK(リモート固定)
・外部コントロールユニット 未確認
・制御基板起動電圧   OK(23.6V)
・電圧によるLED表示  OK
 (赤点滅 41.8V 赤 43.2V 橙 47.8V 緑 56.9V 橙点滅 59.8V 赤点滅、)
・低電圧アラーム&停止 OK(38.1V)
・高電圧アラーム&停止 OK(61.6V)
・AC電圧         OK(101.7V、50Hz ⇒ 100W負荷 100.9V、50Hz)

【設定機能】
・周波数切替       NG
・パワーセーブ設定     NG
・電圧切替         NG

【負荷テスト】
・100W負荷テスト   OK(1時間程度)
・温度上昇に伴うファン  未確認
・負荷上昇に伴うファン  OK(200Wで動作し負荷が切れるまで回り続ける)
・1000W負荷テスト   未確認

【故障修理】 COTEK SK1500-148-PF1 おかわり No.1 その1

何故かNo.2からの掲載となってしまいましたが、気を取り直してNo.1の修理をします。

ヤフオクにて、「通電せず」のジャンク品。

裏はまぁまぁキレイ。
通電せずなので、動作確認せずに分解します。
いつもの錆びコーナーはキレイな状態。
おぉ、中央右よりのFETが派手に燃えています
テスタもショートを確認。
IGBTは見た目はキレイ。
テスタでの確認は問題なさそう。
IGBTが壊れてない例は珍しい。難題の予感 ( ゚Д゚)
IGBT、FETを取り出し確認すると、
IGBT 全てOKFET 10個OK2個破損
燃えたであろうFETには大きなヒビ割れが! 
当然のことながらヒューズ全断なので新品に交換

IGBT、FET周辺の抵抗値はOK
なんか動きそうなので全て実装してみました。
なんで!?
仕方ないのでIGBTを取り外し、昇圧回路のみに戻す。
FET周辺の発熱がメインで他の怪しい部品はなさそう。
念のためFETのゲート入力を確認するといい感じに信号が来ている。
タイムスケールが違うがFETが動いている間のドレイン電圧はこんな感じ
発熱が多い右FET群
発熱が少ない左FET群
「インバ沼の師匠から制御基板では?」とアドバイスをもらったので
修理完了したNo.1で確認したが、問題なし。制御基板 OK

その際に記録した正常な波形がこちら。
ゲート信号に応じで綺麗にドレインがスイッチされており、トランスとコイルにより昇圧されているのが分かる。
うぅぅむ、謎は深まるばかり・・・・。

追記 故障品の同様の信号を取ってみた。


2021年5月29日土曜日

【故障修理】 COTEK SK1500-148-PF1 おかわり No.2 開始⇒完了(≧▽≦)

 動作品のPF1(実際は途中で壊れましたけど ^^;)では満足できなかったので、不動品を購入してみました。

No.2とあるように2台購入したのですが、No.1は原因不明で修理中止(諦めたわけではない(/・ω・)/)
気分転換に始めたのですが、普通の故障であっけなく修理出来ました(/ω\)

以下修理記録。

分解して制御基板取り外し、見た目は綺麗で破損している部品はなし。

後ろもまぁまぁ。
簡易点検でIGBTのショート確認。FETもなんか怪しいので全部取り外します。
不思議とヒューズは切れていない。保護回路素晴らしい。
IGBT周辺の抵抗値は正常
FET周辺の抵抗値も正常
事前確認通り、IGBTは故障(短絡モード 1個、抵抗化 3個)
なんとFETは全て正常。ありがたい(*´ω`*)
と言う事で、FETを戻して昇圧回路のテストをしようとしたら電源入らず((+_+))
電源ラインを確認したところ、制御基板内の右側電源は正常、左側は2.6Vと低い状態
てっきりマイコン用の5Vレギュレータ故障かと思ったのですが、左側にはIGBT駆動フォトカプラの電源ラインがあり、これが原因でした。
 少なくとも1個は短絡故障ですが、4個とも交換とします。
その後昇圧回路OK⇒IGBT実装と順調に進み修理完了。

動作確認テスト
【基本動作】
・メインスイッチ       OK(リモート固定)
・外部コントロールユニット 未確認
・制御基板起動電圧   OK(23.4V)
・電圧によるLED表示  OK
 (赤点滅 41.3V 赤 42.8V 橙 47.2V 緑 56.2V 橙点滅 59.1V 赤点滅、)
・低電圧アラーム&停止 OK(38.4V)
・高電圧アラーム&停止 OK(61.3V)
・AC電圧         OK(100.9V、60Hz ⇒ 100W負荷 100.6V、60Hz)

【設定機能】
・周波数切替       NG
・パワーセーブ設定     NG
・電圧切替         NG

【負荷テスト】
・100W負荷テスト   OK(1時間程度)
・温度上昇に伴うファン  未確認
・負荷上昇に伴うファン  OK(200Wで動作し負荷が切れるまで回り続ける)
・1000W負荷テスト   未確認

2021年5月16日日曜日

【故障修理】 COTEK SK1500-148-PF1 1500W DC48V こいつなんか違うぞ!

最近大量出品で独立系DIY界隈を騒がせているCOTEK SK1500-148-PF1ですが、普通のSK1500となにか動作が違うという話を聞きましたので確認してみました。

過去記事

現在までに寄せられた情報。
・ブログ読者 たか様
自分もSK1500-148-PF1を落札したのですが、4台とも周波数切り替えが出来ません。
(50Hzが1台、60Hzが3台)

そんな馬鹿なと思い確認したところ、自分の2台も同様の症状(/・ω・)/
(50Hzが1台、60Hzが1台)

既にディップスイッチまわりは調査済みなので、楽勝案件かなと思ったのが間違いでした・・・。

先ずはPICが正常に読込みできているかの確認。
測定結果はこちら。
D0~3がS4~0。D4がDIP-SW読込み信号です。
On/Offを色々試しましたが問題なく入力されています。
A1はロジックアナライザとPICの閾値の違いも考慮し測定してみましたが特に問題なさそうです。
ロジックアナライザ LHT00SU1はデジタル8とアナログ1を同時測定できるので便利(*´ω`*)

最初PIC以降の回路の問題かと思ったのですが、パワーセーブ機能も動作していません。
これはPIC本体で制御している筈なので理解不能。
この機種、中のディップスイッチでAC電圧の変更が出来るのですが、これも反応なし。
常に100Vが出力されています。
不思議なのは50Hzと60Hzが存在していることと、上記の電圧設定。
50HzがOff、60HzがOn。
100VはOn,On

ということで情報の整理
・PICへの入力はしっかりされている。
・設定は固定で100V、50Hz or 60Hz、パワーセーブOff

結論としては、PICが特殊用途設定になっている。
特殊ROMが焼かれている可能性も0ではありませんが、50Hzと60Hzが存在するので、そんな面倒なことはしないはず。可能性があるとすれば例のUSER ID WORDかな(@_@;)


追記
今回の事案を考慮し、動作確認リストを更新しました。

【基本動作】
・メインスイッチ       OK(リモート固定)
・外部コントロールユニット 未確認
・制御基板起動電圧   OK(24V)
・電圧によるLED表示  OK
 (赤点滅 42.2V 赤 43.6V 橙 48V 緑 56.9V 橙点滅 59.8V 赤点滅、)
・低電圧アラーム&停止 OK(39.7V)
・高電圧アラーム&停止 OK(61.6V)
・AC電圧         OK(100.8V、60Hz ⇒ 100W負荷 100.4V、60Hz)

【設定機能】
・周波数切替       NG
・パワーセーブ設定     NG
・電圧切替         NG

【負荷テスト】
・100W負荷テスト   OK(1時間程度)
・温度上昇に伴うファン  未確認
・負荷上昇に伴うファン  OK(200Wで動作し負荷が切れるまで回り続ける)
・1000W負荷テスト   未確認

2021年5月12日水曜日

【分解記事】 COTEK SK3000-224 24V 3000W AC200Vインバータ

 ヤフオクの動作未確認商品です。さて、動くのかな?

外観から気になったのはこちら、なにやら錆びてるように見えます。
フロントケース周りも少し錆びていますが、許容範囲内。
この端子好きじゃないんだよな。((+_+))
中にはザラザラしたホコリが積もっています。工場内で使われていたのかな。
正・副のインバータユニットを外してみると、上でみるほど汚れたホコリではなさそう。良かった。
インバータユニット表面
裏面
FET IRF8010 データシート 80A、100V
DC入力周りはいつも同じ、
昇圧回路のダイオードの本数が半分になっている。
横から。
問題のリモート端子。かなり錆びてます。
写真とるの忘れましたが、後部ケースの淵が少し変色しています。
インバータ基板なと綺麗な状態でここだけ水濡れ痕があることから、
REMOTEケーブルを伝って水が入ったと考えられます
少し磨いてみました。試しにコントローラユニットを接続するも反応なし
とりあえず短絡していないようなので、そっとしときます。(*´ω`*)
制御基板は同じに見えますが、型番は03-3000-E015、03-3000-E016。
FI-S2003 2000W 24Vも03-3000-E015、03-3000-E016
SK3000 3000W 48Vが03-3000-E017、03-3000-E018
なんとなくですが、電源用の降圧抵抗の違いだけかな?

個人的に嫌いなユニバーサルコンセント。あとで200Vコンセントに変えよう。
ここまでくると、動かない理由が見つからない。
少しジリジリ音が気になるけど、動いてよかった。