2020年1月29日水曜日

【故障修理】未来舎 FI-S2003 2000W 24V その3 代替FETへ交換

前回までのあらすじ
・主電源 ヒューズ 4/4断 ⇒ 新品交換
     FET 5/10破損 ⇒ 切り分けのため取り外し
     IGBT 正常  ⇒ 切り分けのため取り外し
     IGBT駆動信号 波形、信号とも正常 マイナス電圧なし
     FET駆動信号 波形、信号とも正常 マイナス電圧なし
・副電源 ヒューズ、FET、IGBT 正常
・主制御基板 動作正常
・主制御基板 + 副電源 にて正常動作(AC 98V)

故障したFET IRF3710 の代替としてCSD19533KCS 使ってみました。
100V耐圧 Nch 57A と 100V耐圧 Nch 61A
Gate入力範囲も同じだし、たぶん大丈夫でしょう。

組み立てて主電源、副電源の出力を確認すると、
主 AC電圧にて102V 正常
副 AC電圧にて86V 異常

副電源の電圧がかなり低くなっています

主、副の電圧差は、
 
 

あと気になる点として、インバータの電源を切った後、主電源は0Vに直ぐに下がるのに対して、副電源は停止した電圧で固定し、徐々に下がってきます

簡単に修理できそうに見えて、ここにきて先が見えなくなってきました。((+_+))

2020年1月27日月曜日

【故障修理】未来舎 FI-S2003 2000W 24V その2 副電源の動作確認

前回までのあらすじ
・主電源 ヒューズ 4/4断 ⇒ 新品交換
     FET 5/10破損 ⇒ 切り分けのため取り外し
     IGBT 正常  ⇒ 切り分けのため取り外し
     IGBT駆動信号 波形、信号とも正常 マイナス電圧なし
     FET駆動信号 波形、信号とも正常 マイナス電圧なし
・副電源 ヒューズ、FET、IGBT 正常
・主制御基板 動作正常

FETは戻してもいいかなと思ったのですが、その前に正常と思われる主制御基板と副電源の組み合わせで動かしてみました
うん、普通に動くね(≧▽≦)

大丈夫かなと思っていても、実際に動くとビックリします ^^;
では、正常な波形とやらを見せて頂きましょう。

FET G-S間 13Vありますね。
IGBT G-E間 17Vくらいかな
んで、この記事を書くために前回の波形と見比べてたんですが・・・、
あっ!! ACモードで測定しているではないですか!!
再度DCモードで測定した結果、IGBT、FETともに正常な波形であることを確認しました。
こっそり差し替えたのは言うまでもありません。(*´ω`*)
FET
IGBT

【故障修理】未来舎 FI-S2003 2000W 24V その1 現状確認

未来舎 POWER TITE FI-S2003 2000W 24V インバータです。
外観から分かるようにCOTEKのOEMで違いは殆どありません。
 
前オーナーさんのコメントは、
『4年位前に鉛蓄電池器内に取付けていたもので、インバーターの使用頻度は僅かです。
2ヶ月程前の機器点検時に無反能状態でしたので、取り換えた物です。
外的・内的での故障要因は特に無かったようですが、ジャンク品として出品します。』

コメント通り、外観は綺麗で同じ錆テックとは思えないほどピカピカで、故障しているとは思えません。ダメと分かっていても動かしてみると・・・。はい、無反応。スイッチを切った時に僅かにピシっと鳴っているので、部分的に電気は流れているようです。
蓋を開けてみましたが、なるほど中も綺麗そのもの。
残念ながらPICは主しか載っていないMaster-Slave構成。ディップスイッチで切り替えるタイプだったら凍結中のSK3000-148に移植するのにな ^^;
いつもなら錆びてるはずのファン部分。綺麗です(≧▽≦)
主電源


 
副電源


 
制御基板の主・副
 
ヒューズを確認すると、主:全断副:正常
 
実装された状態で、IGBT、FETを確認していくと主電源のFET 左列がショート状態副電源は異常なし

ということで主電源から修理していきます。大まかな回路の流れはSK-3000-48Vの記事から、(今回のは24Vです)
ヒューズ交換は大変なので、根元から折ったのちハンダ吸取り線で掃除します。
 
残念ながら在庫が3個しかなかった。とりあえず動けばいいのだ。
続いてIGBT、FETを取り外します。
結果 IGBT 正常FET 5/10 破損
 
全体を目視点検すると、制御基板に焦げ跡のようなものが!
清掃して確認したところ部品の異常はなし。
試しに電源につなげてみましたが発熱等問題なさそうです。
LEDランプの方は初期化後異常ランプ表示。PICの正常動作を確認出来ました!!
IGBTのG-E間は4個とも同じで、波形は正常
GW20NC60VD データシート によると、V(G-E) の範囲 ±20V に対して、+15Vに振れていますが、マイナス電圧はなし
 
FETのG-S間は、左右とも同じで、波形は正常
IRF3710 データシート によると、V(G-S) の範囲±20V に対して、+13Vに振れていますが、こちらもマイナス電圧なし。
 

とりあえずFETは問題なさそうなので、新品に交換してみたいと思います。

2020年1月25日土曜日

【話題】三菱 アウトランダーPHEV 発掘してきました Rev.E

いつものバッテリ発掘記録なんですが、分解の様子や配線経路なども細かく見ていきたいと思います。

年式2013/02、走行距離 25,000Km
 
分解は容易で、ぐるっと一周ネジを外すだけで蓋が開きます。
中身はブロックごとに作られているので分解は簡単。
先ずは、太いオレンジのケーブル2本と冷却用の黒いカバーを外します。
バッテリ自体はLEV40-8が10直列の構成で、真ん中のサービスプラグで分断されています。
左側コネクタはシロッコファンで隠れているので撤去。
バッテリに接続されているバスバーを順番に外していきます。
LEV40-8は金具で2個繋がっています。
分離して作業完了(≧▽≦)

【番外編】バッテリ内部の経路がいまいち良くわからなかったので調べてみました。
マニュアルによると、本体からバッテリへの配線は、EV充電、駆動用フロント、駆動用リアの3ルート。※2WD仕様の場合は駆動用リアはありません。
バッテリラインにはプリチャージ用抵抗があるくらいで、基本的にリレーによる遮断のみ。
バッテリ中央には、サービスプラグとヒューズがあります。
【謎】EV充電と駆動用フロントは同じ配線なので、稼働中は充電ポートに電圧が出ていることになるのですが、安全対策はどうなっているんでしょうね ( ゚Д゚)