【故障修理】RELIABLE INVERTER 72V 3000W その４ 1000W負荷

 前回までのあらすじ
・58V 10Aヒューズ 6/8破損　⇒　80V 20Aヒューズに交換
・IGBT 2/4、FET 6/8破損　⇒　FET 交換、昇圧確認も3/8NG
　⇒ ゲート入力抵抗(10Ω)焼損 ⇒ 新品交換
・IGBT制御基板 マイコン、フォトカプラ等交換するも直らず。
　⇒ 同等基板と交換
・動作確認
　入力電圧関連
　　・低電圧 61Vでアラーム、58.5Vで停止、Off/Onしないと復帰しない　正常
　　・高電圧　95Vで停止、Off/Onしないと復帰しない　正常
　100Wテスト(3時間)　正常
　1000Wテスト　未確認
　ファン回転テスト(温度)　　電源On時に回転してすぐに停止　確認中

修理完了まであと少し、気を抜かず進めていきます。
1000W試験はこんな感じで行いました。

・500Wで沸騰まで　正常
・1000Wで沸騰まで　正常

気温が低いということもあり、500Wではファン回転せず。
1000Wで沸き上がりかけた時に凄い勢いで回りだしました( ﾟДﾟ)
　音にビックリしましたが、ファン回転(温度)　正常

温度を確認するとIGBTが77℃まで上昇しています。

トランスとFETは若干熱を持っている程度。

ヒューズ周りは殆ど変化なし。

修理完了(*´ω｀*)

【故障修理】RELIABLE INVERTER 72V 3000W その３

前回までのあらすじ
・58V 10Aヒューズ 6/8破損　⇒　80V 20Aヒューズに交換
・IGBT 2/4、FET 6/8破損　⇒　FET 交換、昇圧確認も3/8NG
　⇒ ゲート入力抵抗(10Ω)焼損 ⇒ 新品交換
・フォトカプラ保全交換 TLP250 ⇒ AT350

昇圧部が完了したので、IGBT部に取り掛かります。
写真がないので簡単に説明しますが、ゲート信号が来なくて難航しました (/_;)
・制御基板の電源 +12V、+5Vは正常。
・フォトカプラ2個の出力電源は+12V直接入ってますし、入力側信号も確認できたのですが出力側に出てこない。

EG8010のリファレンス回路から、

シンプルな回路ですし、チップ抵抗、トランジスタも問題なさそう。

インバ沼の師匠もEG8010交換で直ったみたいなので、交換してみます。

無鉛ハンダは融点高いので、フラックス＆ハンダ追加。
ヒートガンから周辺部品を守るためカプトンテープで養生。

ヒートガンで炙って、クリーニングしてチップ載せて完了

さて、信号でるかな？

　・・・　何故動かぬ！

このあとLM393交換したり、トランジスタ変えたりしましたが状況変わらず( ;∀;)

いつもなら蓋を閉めて忘れるところですが、そこは頼まれ物。
それなりの期日でやらなければなりません。

実は中華インバータはモジュール化が進んでいて、似たような基板がいっぱい売られています。

試しに購入しとたのがこちら、

「EG8010+IR2110モジュール」

これはRev2と呼ばれているらしいのですが、Rev3はピン配置が一部異なりますので注意です。
Rev2

Rev3 EG8010 ⇒ EG8011に変更され、GNDがVBUSになっている。

マニュアルとかないので、EG8010のセッティング表を見ながら合わせていきます。

・動作周波数　60Hz

　⇒ JP1 Close,JP6 Open

・Soft start enable　Off

　⇒ 購入した基板がOnなのでそちらを採用。JP2 Close、JP6 Open

・DeadTime　1μs

　⇒  JP4 Close、JP8 Open、JP3 Open、JP7 Close

・MODSEL 0:Unipolar modulation mode

　※ジャンパなしでしたが、設定値は同じ。

載せてみたところIGBTのＬ側信号が出てくるようになりました、行けそうです。

ＩＧＢＴ取り付けて最終確認、

おぉぉ、波形出ました！

待機電力は18.5W、発振音もないし、発熱も問題なさそう。

入力電圧関連

　・低電圧 61Vでアラーム、58.5Vで停止、Off/Onしないと復帰しない　正常

　・高電圧　95Vで停止、Off/Onしないと復帰しない　正常

100Wテスト(3時間)　正常

1000Wテスト　未確認

ファン回転テスト(温度)　　電源On時に回転してすぐに停止　確認中

しばらく100Wテストを続けてたのち1000Wテストで完了にしたいと思います。

【故障修理】RELIABLE INVERTER 72V 3000W その２

ブログ更新をサボっていたので、多少記憶違いもあると思いますが修理完了にむけまとめてみました。

 前回までのあらすじ
・58V 10Aヒューズ 6/8破損。
・IGBT、FETともショート状態。

先ずはヒューズ交換。
元は58V 10A 2個ですが、手に入らなかったので80V 20A 1個と交換。

次にIGBT,FET、IGBT制御基板の確認。　IGBT 2/4、FET 6/8が破損。
正常に見えるやつも怪しいので、制御基板のフォトカプラ TLP250も含め交換します。

調べて分かったのですが、このインバータで使われているIGBT、FETのゲート電圧は低いものらしい。手持ちのICテスタで測定できたのでメモ。

　

先ずはフォトカプラ交換。AT350にしました。
EG8010マイコン Datasheetはインバー向けのもので、中華系ではよくつかわれているようです。
IC単体含め、制御基板としても売っているようですが複数のバージョンがあるようで選定時は注意が必要です。

IGBT、FETは同じもの。

交換後の動作確認、

1 NG

2 OK

3 NG

4 OK

5 NG

6 OK

7 OK

8 OK

この信号は近くのトランジスタから来ているのですが、たどっていくと・・・
　10Ω抵抗の焼損を確認 ⇒ 同等品に交換

全て正常となり、昇圧電圧も問題なし。

つづく