2019年6月1日土曜日

【まとめ投稿】i-PANDA社 eSmart3 30A 故障修理

Facebook友のTomonori Otaさんから転載許可を頂きましたので、故障修理関連のまとめ記事として掲載します。原文を可能な限り引用しますが、記事構成上適宜編集していますのでご容赦願います。

2019年3月の記事から

☆修理保留していたCC i-PANDA社 eSmart3 30A。
参考写真
受け入れ時に確認した項目としては以下の通り。
【1】バッテリ給電端子がグラついており、焼損のあとあり。
【2】ヒューズが切れていた。過電流で焼損したと考えていた。

☆所感
粗悪な端子台はマイナスネジでの締結で無理がある。
参考写真
さらに、基板裏の直付配線は基板を押し上げ、反っていた。スペーサ高さ<配線 となっており、赤黒配線がクロスしているところは特に基板が弓形になっている。非常によくない。真上には表面実装のFETが実装されており、素人でもヤバイことがわかる。これが中華CCの現状。悲しくなる。またマイラーで絶縁しているところ対面がPV入力端子やバッテリ端子となっており、感心しない。
フューズ取り外しはかなり大変だった。長めに温め、取り外す。このヒューズは安くて悪くはないが、保守性にかける。バッテリ入力段のフューズは切れていた。合計60A。
適当なフューズを取り付け、スイッチング電源からバッテリ端子へ電圧を印加してみた。ところが低い電圧(〜5V)で、電流が5A越えとなり、異常動作を確認した。

このことから、フューズだけではなく、他部品も壊れていることがわかる。バッテリ入力端子の抵抗は見ていたが高抵抗であり、他の部品は壊れていないと思われたが、読みが甘かった。

調べてみると、バッテリ端子付近の電解コンデンサは導通状態となっており、配線を追うとFETと繋がっていることがわかった。右側のFETが怪しいため取り外したい。しかし、この構造だと、左側のコンデンサを外し、左側のフィンを外しという具合に取り除かないとたどり着けない。
コンデンサの側面が焦げてた。おそらく後工程で銅バーを半田したさいに焦がしたと思われる。コンデンサは壊れてはいなかった。心理的に良くないため換装しても良いレベル。
フィルムコンデンサ(茶色)の側面が焦げていた。恐らく全ての部品を実装してから、下の銅バーを半田したと思われる。熱容量が大きく温まりが遅く周辺を焦がしたのだろう。手順に則り組立すれば問題がないが、設計もよくないかな。
ぱっとみ、綺麗なレイアウト。やはり表面実装は上手だな。基板だけ入手して組立は国内でやって良いレベル。(組立は良くない)
予想通りQ41 IRFP4668 ドレイン、ソース間短絡、故障を発見した。
コンデンサ両端が短絡だった。電解コンデンサは短絡では故障しない。タンタルコンデンサは短絡モードの故障になることはよく知られている。
とりあえずはコンデンサ外して、液漏れなどの確認を行うと良い。

☆IRFP4668を代替部品と交換 おー、ついたついた。
バッテリ投入時の電圧からシステム電圧を決めているようだ。結構賢い。この場合はスイッチング電源で24V投入した。
36V投入。エラー出ているが、パネル入手端子に電圧印加されていないよというアラート。
48V投入。電圧低下、過電圧検知はどのモードでも問題なし。優秀だな。
コンデンサは逆側に仮付けした。
バッテリ端子にスイッチング電源を繋いで、動作が問題ないことを確認。
その後、バッテリ端子にリチウムイオン組電池(24V)をとりあえず取り付けた。
PV端子に可変スイッチング電源で入力したときにどのような動作になるか、確認する。

☆取説、読んでもわからない
一番右のLOAD±は実際何を繋ぐの?DC/ACインバータ?
 【天の声】 『…チャージコントローラーに付いている「負荷接続端子」(一部商品にはないものもあります)には、絶対にインバーターへの出力側として使用しないでください。必ず、コントローラーは壊れます。インバーターへの出力は、バッテリー端子から直接取るのが大原則です。※負荷接続端子は5A程度までとお考えください…』つまり、CC内蔵のタイマーとかでONOFF可能制御下にある、小さなDC出力をバッテリー側からバッテリーの電圧をモニターしながらLoadして取り出す端子ゆえに負荷(Load)端子だと思っている。
なるへそ、LOAD端子にインバータ繋ぐと突入電流でこの小さなFET燃えますね。
納得。この交換は難しい、できるけど。 FDMSシリーズ037N08B
LOAD±端子のパターン配線を追った。
仮に使用しないとすると、FETを3個削減できる。
動作確認ができたら、取ってしまおう。 FDP075N15A
IPP075N15N3
PV+とBT+の配線を追っていったところ、結局のところ上記のFETでON/OFFし充電電流を制御しているだけとわかり、真夜中にも関わらず、「え!これでいいの?!PWMって!」と叫んでしまった。分かってしまうと興ざめ。

☆PCとの接続はRS485 U18 65176B がコントローラらしい。
入力端子にはマイコンよりRXDおよびTXD信号が接続されている。
RS485-USB変換を持ち合わせていなかったなので、コントローラ手前のピンにテストピンを当てて、TTLのRS232-USBシリアル変換して、アプリと通信できるようになった。
どうやらuser設定に数値を入れてapplyを押しても反映されないようです。電池の種類などの項目は反映される。バグかな。
【天の声】※eSmart3のUser設定は9.0~15.0V設定であとはその倍率で認識するはず。

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